2007 Fiscal Year Annual Research Report
戦前・戦時期日本における総力戦理論の経済学的構成-ドイツ経済学説との関連で-
Project/Area Number |
18530149
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
柳澤 治 Meiji University, 政治経済学部, 教授 (00062159)
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Keywords | 戦争経済 / 総力戦論 / 国家総動員論 / 国防経済論 / 再生産論 / 第三部門論 / 有沢広巳 / 中山伊知郎 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度に引続き有沢広巳らの戦争経済論と中山伊知郎の「戦争経済の理論の具体的な内容について検討し,それらとドイツの学説や時論との関連を会析した。 有沢と中山に共通する理論的前提ば単なる戦争経済ではなく,現代酌戦争功独自性(機械化・長期化・総力戦化)とそこから生じる総力戦準備経済体制の不可避性の認識であった。その認識は,政府の資源局・企画院の国家総動員論や軍部との関係を看した日満財政経済研穿会の国防経済体制論に対応した。これらに関する研究の成果は,後出「研究発表」-「図書」(とくにIV章)として公にした。そこにおいて同時にK.ヘッセやG.フィシャーヤーらドイツ学説の影響も解明されている。他方,戦争経済論は再生産論と密接に関係しており,その際ローザ.ルグセンブルグの理論が重視された。本研究は,笠信太郎・有沢広巳の立場と,野口八郎(守屋典郎)の論争に注目し,その内容を解明した。
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Research Products
(3 results)