2007 Fiscal Year Annual Research Report
航空輸送による資本財貿易の構造変化に関する研究-貿易数量指数を用いた実証分析-
Project/Area Number |
18530166
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
永田 雅啓 Saitama University, 教養学部, 教授 (50261871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 淳司 青山学院大学, 経済学部, 教授 (00133695)
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Keywords | 航空輸送 / 資本財 / 貿易 / 数量指数 / 産業立地 |
Research Abstract |
本研究では,日本の貿易相手国別・品目別の貿易指数データベースの開発実績を基礎とし,資本財貿易における航空輸送の進展が機械産業の国際競争力(生産性)や産業地にどのような影響を与えるのかについて実証的な分析を行う。そのため,平成19年度は,研究代表者が中心となり,既に開発したソフトウェアを用いて2006年分の日本の貿易指数データベースはHSコードでのデータが取得可能な1988〜2006年であり,これを用いていることで空輸による資本財貿易に関わる数量指数,価格指数,金額が算出可能となった。 これによって,これまでほとんど着目されてこなかった資本財貿易と航空輸送との関連に関する定量的な分析を行った。品目別の航空貨物への依存度を見ると,食料等,工業用原料(化学工業生産品を除く),乗用車,二輪などでは無視できる程度だが,資本財,特に電気・電子機器での航空貨物への輸出入の依存度は,近年70%近くに達している。単位重量当り単価との関係では,輸出入ともに1kg当り単価が500円以下では海上コンテナ貨物がほとんどだが,単価が30000円を超えると逆にほとんどが航空貨物による輸送となる。近年,日本の貿易で周辺アジア諸国を中心に資本財貿易でも航空貨物貿易の重要性が顕著に増大しているが,これは,航空輸送の効率が日本の競争力や機械工業の立地に大きく影響することを示唆している。 2008年度には,今年度開発した日本の貿易相手国別・品目別の空輸貿易指数データベースを利用することによって,資本財貿易と輸送手段に関しての日本とアメリカとの実証的な比較分析を行う予定である。 また,2007年5月にカナダで開催されたthe Canadian Economics Association Meetingに出席し,本研究に関する海外の関連研究と意見交換を行った。
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