2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18530179
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
曽 道智 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60284345)
|
Keywords | 空間経済学 / 国際貿易 / 輸送費 / 多産業の集積 / Pollution haven effect / コンフリクト / 仲裁 / 経済実験 |
Research Abstract |
本課題は「空間経済学の研究」と「コンフリクト解消」の2部からなっている。第1部は都市や産業の集積形成と国際貿易構造を解明することです。次の実績があった。 (1) 国際経済学と融合し、比較優位と収穫逓増生産技術が現れるときの国際貿易パタンーを分析した。成果はReview of Intemational Econolnicsに掲載した。 (2) 多産業、多地域を有する空間経済の分析を行い、空間経済学の視点から輸送費の異なる産業の集積パターンを解明した。成果はJournal of Regional Scienceに掲載した。 (3) 濃業部門の輸送コストが存在するときにHome Market Effectの存在性を明らかにした。これまでの研究成果は限定された状況だけに成り立っことが分かった。成果はJapanese Ecohomic Reviewに受理され、印刷中である。 (4) 環境規制と産業立地の関係を分析した。先進国は発展途上国より環境の規制が厳しいから、製造業が発展途上国に移動し、先進国の経済成長への悪影響が懸念されている。しかし、本研究は空間経済の手法を用いて収入効果を取り入れて分析した結果、企業はかならずしも排除されないことが分かった。研究成果はJournal of Environmental Economics and Managementに受理され、印刷中である。 第2部は紛争解決を科学的に解明することを目的としている。日本とアメリカに紛争・調停に関する経済実験を行い、文化の違いによる交渉の失敗そして調停への影響を分析した。アメリカ大学生同士、日本大学生同士、アメリカ大学生と日本大学生間の実験データを調べた結果、アメリカ学生は日本学生相手に対してより多くの分け前を主張する傾向はあるものの、交渉が成功する確率が逆に高くなることが分かった。研究成果はThe Southem Economic Journalに受理され、印刷中である。
|