2008 Fiscal Year Annual Research Report
ストック循環型住宅市場の構造類型とパフォーマンスの研究
Project/Area Number |
18530206
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
大泉 英次 Wakayama University, 経済学部, 教授 (80116293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井 達雄 藍野大学, 医療保健学部, 准教授 (10367881)
豊福 裕二 三重大学, 人文学部, 准教授 (70345966)
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Keywords | 住宅市場 / 住宅ストック / 住宅フロー / サブプライムローン / 住宅アフォーダビリティ |
Research Abstract |
平成18年度〜平成20年度にわたる研究成果をとりまとめ報告書(冊子)を作成した。 第1章で、住宅市場の特質を理論的に考察し、つぎに成長期から成熟期に至る住宅市場の変化を歴史的に考察した。これらを通じて、住宅市場の階層性と不安定性に関する理論モデルを提示した。 第2章で、英国、米国、日本の住宅市場の構造類型(既存ストック流通市場と新築住宅市場との関係を基準とする)を説明し、1990年代〜2000年代半ばにおけるそれら住宅市場のパフォーアンスを考察した。 第3章で、日本の住宅市場について、バブル崩壊後の1990年代から2000年代の、戸建・分譲マンション・賃貸住宅市場における住宅フローおよびストックの変化の分析を行った。 第4章で、住宅金融のグローバル化が住宅市場に及ぼすインパクトについて、米国サブプライムローン問題ならびに日本のJリート市場の展開を考察した。証券化金融市場の高度な発達で生じた住宅・不動産金融市場の国際的な連動性の強まり、そしてそのことが住宅市場の不安定性に及ぼした影響を米国および日本の市場動向の分析を通じて考察した。 第5章で、米国および日本における住宅アフォーダビリティの最近の動向を、持家層ならびに借家層について分析した。これは、アフォーダビリティ問題という観点から日本および米国の住宅市場のパフォーマンスに対する評価を行うものとなる。日本の分析にさいしては、住宅・土地統計調査ミクロデータならびに旧住宅金融公庫融資利用者ミクロデータを利用した。
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