2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18530215
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大門 毅 早稲田大学, 国際教養学術院, 助教授 (80329333)
|
Keywords | 貧困 / ソーシャルファンド / ニカラグア / 雇用 / PRSP |
Research Abstract |
本研究は、当初計画では、文献調査と国内・海外現地調査の組み合わせにより研究を行う。具体的には、近年の公共経済論・開発経済論における国内外の最新の研究成果をとりまとめ、成長と雇用、貧困削減についての概念を整理し、作業仮説及び今後のフィールド調査計画を具体化させる。ニカラグアについては、平成12年9〜10月及び平成17年7月に訪問し、米州開発銀行・世界銀行と共同で策定・推進していた「貧困削減戦略」の動向調査を行った。現在、同戦略は実行中であり、自治体や非政府組織を通じた、地方分権型・住民直接参加型の雇用促進事業等を実施している。具体的な雇用促進事業を取り上げ、その所得分配・貧困に対する影響及び因果関係を調査する。分析を定量的に行うため、家計調査データを入手する。この当初計画はほぼ計画通りに実行された。 調査の方法は、当初計画通り、文献精査を通じて明らかになった事実及び導出された作業仮説に基づき、質問票(クエスチョネア)を作成し、関係機関の担当者に送付し、それを回収する形で行う。クエスチョネアの内容は、定性・定量両面から多角的に分析できるようにする。調査先では関係機関や大学・研究所の研究者を招いてワークショップを開催し、意見交換を行った。 文献調査は平成18年4月に開始し、6月末までに一定の整理を行ったものの、当初計画していた7月中旬から2週間程度を目処として現地調査は実施できなかった。最終的に平成19年1月下旬からこのフィールド調査を実施した。その後、現地で収集したデータを解析し、作業仮説を検証していく作業を中心に行っている。 本研究はアジア経済研究所の研究会とも連携しつつ、研究会を開催した。その成果は、学内外の研究誌に報告済のものもあり、平成19年4月現在、アジア経済研究所から出版準備中のものもある。
|