2007 Fiscal Year Annual Research Report
近世イギリスにおける家族の成立--世帯と地域の変質を通じて--
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18530265
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| Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
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Principal Investigator |
米山 秀 Tokyo Metropolitan University, 社会科学研究科, 教授 (80158542)
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| Keywords | 近世イギリス / 家族史 / 奉公人 / サウサンプトン市 |
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| Research Abstract |
本年度の研究成果は大別して以下の2点である。
第一は、『近世イギリス家族史』を出版したことである。
同書は、サウサンプトン市における家族の成立を、家族から奉公人と労働の場が分離することによって、狭義の家族が成立する過程を、サウサンプトン市の近世の変化と関連付けて考察したもので、本研究課題の全体をカバーする中心的成果と位置づけている。同書の前半部分を構成するイギリスにおける家族史研究の研究史の整理は、基本的に既発表論文を整理したものであるが、後半のサウサンプトン市やその周辺地域に関する実証分析は、本研究課題の直接的成果を多く含んでいる。
第二は、こうした研究の現在の中心的研究者の一人であるショー・テーラー博士を招いてセミナー「近世イギリスにおける家族農業の衰退--イギリス的視点と日本的視点--」を開催したことである。このセミナーは、近世イギリスにおける職業構成の変化から農業資本主義の発達を論証しようとする同博士の方法に、奉公人の解体という観点を付け加えることによって本研究課題の目的である奉公人の分離による家族の成立過程を考察する可能性を探ろうとするものであった。なお、同セミナーに先立って、同博士の研究の特徴を紹介したワーキング・ペーパー「ショー・テーラー准教授の新プロジェクト--近世イギリスの職業構成をめぐって--」を作成した。
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