2007 Fiscal Year Annual Research Report
第二次大戦後のドイツ工作機械工業の復活・発展に関する実証研究
Project/Area Number |
18530272
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Research Institution | Kumamoto Gakuen University |
Principal Investigator |
幸田 亮一 Kumamoto Gakuen University, 商学部, 教授 (60153475)
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Keywords | 経済史 / 経営史 / ドイツ経済史 / 工作機械工業 |
Research Abstract |
2007年5月26日、創価大学で開催予定の社会経済史学会第76回全国大会自由論題で発表し、主観的な思いこみを正すことのできる適切な質問や指摘を受けることができた。この発表報告の原稿に手を加え、『社会経済史学』に投稿できたのは10月となり、改稿の上再投稿との結果が届いたのは年明けのことで、指摘を受けた立論上の弱点を補正し、資料の再読を進め、ようやく再投稿のめどがついたところである。また、昨年、同時に着手した戦時ドイツエ作機械工業史に関しては、1943年に機密扱いで出版された資料が入手でき、その分析を進めており、間もなく論文を投稿できる予定である。 資料収集と意見交換に関しては、勤務先の研究旅費を利用して8月にドイツに2週間ほど滞在する機会を得て、各地の図書館で資料を集めるとともに、経済史家ハーム・シュレーター教授を訪ね、最新のドイツ経済史に関する研究動向を知ることができた。とりわけ、同教授から示唆されたドイツ資本,主義の特徴、消費財部門の保守性と生産財部門の革新性という論点は研究を進める上での大きな刺激となっている。 戦時中から1950年までの復活過程については、先の2つの論文で決着がつくため、1950年代のドイツ工作機械工業の躍進期の研究に取りかかっており、今準備中の研究成果は、2008年10月に立教大学で開催される経営史学会全国大会で発表する予定である。
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