2006 Fiscal Year Annual Research Report
イノベーション創出に向けた企業間システム再編成に関する研究
Project/Area Number |
18530274
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川端 望 東北大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (20244650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福嶋 路 東北大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (70292191)
大田 康博 徳山大学, 経済学部, 助教授 (90299321)
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Keywords | 企業間関係 / イノベーション / 鉄鋼業 / 繊維産業 / 産官学連携 |
Research Abstract |
本年度は2回の研究会を仙台で開催するとともに、川端は鉄鋼業、福嶋は地域における産官学連携、大田は産地の繊維・アパレル産業について独自の調査を行った。 研究会においては、企業間関係を評価する場合に、所与の技術の下での最適化という観点とイノベーション促進という観点があること、産業によって企業間関係変革の課題が異なり、日本産業としての企業間関係変革の課題は複合的になることが議論された。 川端は、アジアにおける鉄鋼業の国際分業、とくに工程間国際分業と各国市場における階層的分業のあり方を調査した。中国に出張し、日系合弁企業等の現地調査も行った。中間的な成果は政治経済学・経済史学会東北部会例会(2006年7月8日)、科学技術社会論研究会(2007年3月25日)において発表した。また国際分業の一端を担うベトナム鉄鋼業について論文をとりまとめた。今後は、日本鉄鋼業のグローバル展開を主要対象とした論文作成に向けて取り組んでいく計画である。 福嶋は日本における大学発ベンチャーに関する制度改革の経過をまとめなおした。あわせて、日本・アメリカ・中国を対象とした産官学連携の国際比較に取り組んだ。現在、資料読み込みと分析の途上にあり、成果のとりまとめに向けて引き続き努力していく。 大田は産地における中小企業の集積を調査する中で、公設試験研究機関の重要性に着目するようになった。そして、産地支援型公設研究機関について論文をとりまとめた。あわせて日本とイタリアの地域産業政策の比較に取り組んでいる。今後、企業間関係の変革についてさらなる考察を深めていく予定である。
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