2007 Fiscal Year Annual Research Report
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18530280
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
塩次 喜代明 Kyushu University, 大学経済学研究院, 教授 (30154173)
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Keywords | 東アジアの企業戦略 / 技術の融合 / カーエレクトロニクス / マザー工場化 / グローバル戦略 / MOT人材 / 台湾の工業 / 自動車産業 |
Research Abstract |
東アジアの成長をリードしているのはその地域でグローバルな経営活動を展開する企業である。研究では東アジアの対象地域を、日本、韓国、中国、台湾とし、主に基幹産業である自動車とエレクトロニクスに注目して、各国の代表企業の戦略行動を調査した。特に自動車はハイブリッド車に特徴的なように、金属機械技術とエレクトロニクス技術が融合してきており、そのことが自動車産業の戦略に大きな影響を当るようになってきていることを、日本のトヨタ、日産、ホンダのいわゆる自動車3社に注目して明らかにするとともに、日本が先行するカーエレクトロニクスへの韓国の対応を現代自動車とサムソン電子を対象に調べた。韓国ではこのような技術の融合がみられず、中国を含むBRICsへの拡販とそのための生産立地戦略が重視されていることが明らかになった。 台湾の自動車産業は日本との連携が強く、日本企業のグローバル戦略の重要なパートナーとして独自な地位をもっていること、また中国大陸へのマザー工場的な機能を持ち始めていることなどが明らかになった。また、途上国企業の発展戦略やわが国企業のアジア戦略を理解するために、メキシコの財閥グループ・カルーソと花王を予備調査した。これらの成果の一部は学会等での発表を行ったが、論文等への取りまとめは現在進行中である。
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