2006 Fiscal Year Annual Research Report
2007年問題に対応した知的経営資源伝承のフレームワーク構築
Project/Area Number |
18530287
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido Information University |
Principal Investigator |
坂本 英樹 北海道情報大学, 経営情報学部, 助教授 (70316280)
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Keywords | 2007年問題 / 知的経営資源 |
Research Abstract |
今回の研究は、企業の組織的能力を解明し、そうした能力の伝承を実現する組織的フレームワークを構築することにある。とくに、データベース化、デジタル化が困難な知識を、ひとからひとへと伝承する組織的な仕組みづくりが、今回の研究の重要なポイントとなる。今回の研究は、(1)データ抽出(データ収集・サンプリング)、(2)探索(ビジュアル化・探索的統計解析法)、(3)調整(変数変換・グループ化・データ置き換え)、(4)抽出(モデル作成)、(5)テスト(評価)、(6)2007年問題に対応した知的経営資源伝承のフレームワーク構築の6つのプロセスで行われる。 今年度は、研究遂行に必要なデータを収集するために、質問票郵送調査手法を採用したサーベイ調査を実施した。企業の経済的な業績は差別化の成果であり、事業の存続と成長の源泉は、企業組織を構成するひとびとが保有する独自の知識である。成功している企業は、つねに少なくとも1つ以上の際だった知識をもち、まったく同じ知識をもつ企業は存在しないと考えられる。企業のほんとうの強みは、技術以外の知識、顧客データの収集や処理に関する知識であったり、マーケティングの知識であったりする。こうした考えから、質問票作成にあたっては、企業の有する競争力を、単に製品レベルの競争力で捉えるのではなく、組織構成員の知識、技術そのものの開発力、知財と呼ぶべき知的経営資源を体系的に展開できる組織的能力と捉えて、その本質を解明できるようなインディケータの選択を行った。質問票作成後、調査対象企業の経営責任者宛に質問票を送付した。 今後は、回答データをデータベース化し、研究計画に則って、研究を遂行していく。
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