2007 Fiscal Year Annual Research Report
商業集積のアフォーダンスと業績に関する国際比較研究
Project/Area Number |
18530339
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Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
王 怡人 University of Marketing and Distribution Sciences, 商学部, 准教授 (20290538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 正明 明治大学, 商学部, 准教授 (30252381)
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Keywords | アフォーダンス / 環境とのインタラクション / 可視性 / 対応づけ |
Research Abstract |
本研究の目的は,商業集積の業績の差をアフォーダンス理論の知見を引用しながら国際的に分析することである.この研究目的に基づいて,今年度は,前年度の研究成果から得られた「物事の働きが環境にアフォードされる」という理論的命題を台湾の商業施設で検証した,この検証の結果として,次の2点が得られた. 1.台湾のBreeze Centerという商業集積は,その立地条件が周りの他の商業集積より優れていないにもかかわらず,業績がずっと高かった.この現象は,一般的にマーケティング戦略の巧みによる結果と思われるが,実際にその内容を深く追求すると,施設と来店客の間にアフォーダンスが存在したことを検証した.特に要素間の対応関係作りや可視性の部分が明確に発見できた. 2.既存の研究において,適業集積の業績と来店客の問の因果関係を消費者行動の視点から分析し,特に消費者の心理的要素に焦点を合わせた.問題は心理的な要素を強調すれば,マリジアル的にあまり役に立たないおそれがある.この問題を解決するために,本研究は要素間の意図的対応関係の構築に焦点を当てた.このメカニズムの解明により,よりマリジアルなインプリケーションを得ることに貢献した. 次年度の研究目標として,まずは比較するために日本の商業集積の実地調査を行い,日台の比較をしながら,この分析フレームワークの汎用性を拡げていく.この作業で,検証したい命題は2つある.1つは,国という要素とは関係なく,商業集積に普遍的にアフォーダンスが存在すること.もう1つは,可視性と要素間の意図的な対応関係作りが業績に影響を与えるという命題である.
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