2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18530355
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
高橋 隆幸 横浜市立大学, 国際総合科学部, 准教授 (50326071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間 幹晴 一橋大学, 国際企業戦略研究科, 准教授 (80347286)
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Keywords | 会計学 / 財務会計 / 税務会計 |
Research Abstract |
・野間による学会報告 2006年8月31日から9月1日にかけて、ギリシャのテッサロニキで開催された1st International Conference on Accounting and Financeで、"Hedging and Taking Risk : On the Role of Derivatives and Stock Options,"を発表した。 ・裏面 野間論文の内容 本研究は日本企業を対象として、デリバティブとストック・オプションが企業のリスクに与える影響について実証分析を行った。リスクマネジメントの手段としてデリバティブが有用であるのは、税制や倒産リスクが存在するという前提にもとづく。デリバティブはリスクマネジメントの目的で使用されるので、デリバティブを利用することで企業のリスクは低下すると考えられる。しかし実証分析からは、デリバティブによってリスクが上昇していることが明らかになった。こうした結果が得られた理由として、リスク・コーディネーション仮説をあげた。すなわち、企業はデリバティブを使用することでリスクを低下すると同時に、ストック・オプションを付与することでリスク・テイクを行っていると考えられる。分析の結果、ストック・オプション制度を導入している企業ほど、デリバティブを利用すると同時に、R&Dへ積極的に投資していることが解明した。このことは、日本企業はデリバティブでリスクを削減すると同時に、ストック・オプション制度でリスク・テイクを行っていることを示唆する。
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