2008 Fiscal Year Annual Research Report
中国における社会関連会計の現状と動向についての研究
Project/Area Number |
18530367
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
水野 一郎 Kansai University, 商学部, 教授 (70174034)
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Keywords | 社会関連会計 / 企業社会責任 / ハイアール / 和諧社会 / 環境報告書 / 日系企業 / GRIガイドライン / 持続可能な発展 |
Research Abstract |
本研究の第3年度は、前年度の研究を基礎に、(1)研究課題に関する関係文献や資料の収集、(2)中国現地を訪問することによる会計研究者との交流強化、(3)中国企業および日系企業のヒアリング調査が課題となっていたが、これらはほぼ計画通り、実施できた。 とくに中国の巨大家電メーカーであるハイアールを訪問し、その経営管理に関する多数の資料が収集できたことは今後の研究に重要な貢献となるだろう。研究者との交流も中国社会科学院、北京工商大学、遼寧大学、合肥工業大学、天津財経大学、湖南大学、復旦大学などの先生達と意見交換ができた。青島や天津に進出している日系企業の訪問調査も実現した。 現在の胡錦涛政権が提唱している「和諧社会(調和化された社会)」と「科学的発展観」に対応して、中国ではバランスのとれた社会の確立に向けて本格的に動き出している。環境問題や企業の社会的責任などにも関心が寄せられることが多く、社会関連会計の研究基盤も整いつつある。中国でも環境報告書やCSR報告書が作成、公表されるようになってきており、持続可能な発展が重要なキーワードになっている。 これらについては日本会計研究学会第67回全国大会で研究報告をおこなった(裏面の研究成果参照)。さらにこれまでの研究の中間的な成果として、『上海経済圏と日系企業-その動向と展望-』を編著として上梓した。
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Research Products
(2 results)