2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18530373
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 康行 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (40170790)
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Keywords | タイ / 農村 / クーイ人 / 家族 / 村落 / 宗教 / 民族的特徴 |
Research Abstract |
はじめにクーイ人が居住している村を調査地として選定した。その後、調査地に住み込んで以下の事項について調査した。 1つは、当該地に居住する全世帯の基本的事項について悉皆調査をおこなった。世帯員と農地の規模、出稼ぎ先、年収、借金、学歴などのデータを調べた。このデータは数が多いため、その分析はまだおこなっていない。 2つめは、調査地の村落の基本的構造について調べた。村長などの村役員の構成と学校や寺院などの共同の機関、年中儀礼、農作業の方法などにかんして基礎的なデータを収集した。そのほか、政府・役場が農村で実施しているさまざまな支援事業と、それにたいする村の取り組みを調べた。これらは村落を把握するうえでの基礎的資料をなすものである。本年度は初年度ということもあり、まずはデータの収集に努めた。これらのデータを用いた村落構造の分析はこれからおこなう。 3つめは、家族と村落以外のこと、とくに人びとを取り巻いている社会状況を把握した。たとえば、近隣にある中学校・高等学校卒業生の進路状況を調べた。そのほか、当該の村を比較するうえで重要であると考え、近隣の村のようすについて、たとえば政府が村にたいしておこなった支援事業にたいする村の取り組みや農作業の方法などにういて調べた。 データの整理はこれからおこなうので、ここでは全体について考察することはできないので、ユニークなデータを発見することができたものをひとつ記しておくことにする。当該地では、北タイや東北タイ北部のように、二者間で労働力交換をしてこなかったことがわかった。これまでは、ロンケークと呼ばれる農地の規模に関係なく誰でも農作業の方法だけをおこなってきた。この点については、よその地域ではこれまで聞くことがなかっただけに重要なデータであると言える。
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