2006 Fiscal Year Annual Research Report
「生命操作の時代」における人間生命と社会の存在形態の可能性に関する研究
Project/Area Number |
18530391
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
藤山 嘉夫 横浜市立大学, 総合科学研究科, 教授 (60156916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 寧 福島大学, 行政政策学類, 教授 (10097454)
加藤 眞義 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (60261559)
菅野 仁 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30214729)
伊坂 青司 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (30175195)
松田 純 静岡大学, 人文学部, 教授 (30125679)
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Keywords | 生命と社会 / 生命倫理 / 生命操作 / 関係 |
Research Abstract |
本研究は、因果的な説明を許さない部分を常に持つことを独自の特徴としている人間生命、この人間生命のありようが生命操作によって大きく転換され、科学技術が人間の欲望をも決定的な操作対象とするような近未来にさしかかってきたこの時代において、人間生命を視軸として社会理論を捉え返すこと、そして生命操作・生命倫理の理論的研究の一層の深化を図ること、これらを2つながら踏まえつつ、「生命操作の時代」における人間生命と社会の存在形態の可能性如何を研究し、もって、この時代に対応しうる臨床の知を開拓しようとするものである。 18年度は、人間生命に軸足をおいた社会理論の一層の深化と生命操作に象徴的な現代社会の新局面の研究の進展のために、生命倫理研究の最先端を担っている2名の哲学・生命倫理の研究者の参画をも得つつ、相互に有機的連関にある3つの柱を研究課題として設定して展開されてきた。 18年度は、研究課題である3つの柱((1)「社会と人間生命の連関性の理論的研究」,(2)「生命操作と生命倫理に関する理論的研究」、(3)「『生命操作の時代』における人間生命と社会の存在形態の可能性の研究」)において共同研究を重ねてきた。A)「生命と社会」研究班とB)生命倫理研究班はそれぞれに(3)の「『生命操作の時代』における人間生命と社会の存在形態の可能性の研究」という課題を念頭におきつつ、A)「生命と社会」研究班は、(1)「社会と人間生命の連関性の理論的研究」,B)生命倫理研究班は、(2)「生命操作と生命倫理に関する理論的研究」をそれぞれに相対的重点として共同研究を続けてきた。(3)の柱である「『生命操作の時代』における人間生命と社会の存在形態の可能性の研究」はそれぞれの研究班において共通の問題意識として意識的に設定され、とりわけ、意志決定の様式如何という問題に軸足をおきつつ、倫理的逸脱を回避しうる社会関係の可能性に焦点化して展開されてきた。
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Research Products
(11 results)