2007 Fiscal Year Annual Research Report
明治期の東北地方における女子ミッション教育の社会史
Project/Area Number |
18530396
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
片瀬 一男 Tohoku Gakuin University, 教養学部, 教授 (30161061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 恵子 米沢女子短期大学, 教授 (10132002)
佐藤 直由 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (00125569)
羽渕 一代 弘前大学, 人文学部, 准教授 (70333474)
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Keywords | 女子教育 / ミッション教育 / 教育史 |
Research Abstract |
1.理論的研究:平成19年度は、内外の女子ミッション教育に関する先行研究を収集し、これまでの研究を概観することによって研究の目的ならびに資料収集・分析の枠組みについて引き続き検討を行った。 2.実証的研究:上記の作業を経て確定された研究目的を達成するため、以下のような方法で弘前地方を中心に東北地方における女子ミッション教育について実証的研究を行った。 1)まず、弘前女学校本科生の明治32年から35年にかけての卒業論文の翻刻(テキストデータ化)を行った。このテキストは、一昨年度、弘前女学校の後身となる弘前学院聖愛高校の図書室の協力を得て、書画カメラによって撮影したものである。翻刻にあたっては岡部医院研究員の相澤出氏の専門的知識の提供をうけた。 2)またあわせて弘前学院聖愛高校校友会の協力を得て、同校校友会の理事を主たる対象者としたライフヒストリーの聴き取り調査を行った。これによって、弘前地方でリーダー層となった女性のライフヒストリーの概要を地域文化の変容と関連づけながら把握することができた。なお、この聴き取り調査は弘前大学人文学部の学生によって行われた。 3)さらに明治期における弘前女学校の学籍簿など学務史料および同校と関わりの深い弘前教会に関しても宗務文書など史料の収集ならびに整理を行った。これに関しても弘前大学人文学部の協力を得た。 今後は、これらのデータの分析を進めることによって、東北地方における女子ミッション教育と地域文化変容の関連性を明らかにしていく予定である。
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