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2007 Fiscal Year Annual Research Report

金属リサイクル業の地域展開とカドミウム鉱害の現況に関する環境社会学的研究

Research Project

Project/Area Number 18530408
Research InstitutionMeiji Gakuin University

Principal Investigator

藤川 賢  Meiji Gakuin University, 社会学部, 准教授 (80308072)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 渡辺 伸一  奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (70270139)
堀畑 まなみ  桜美林大学, リベラルアーツ学群, 准教授 (40348488)
Keywords社会学 / 金属リサイクル / カドミウム / 公害 / 地域産業 / 地域環境
Research Abstract

前年度の神岡鉱業に続き,直島製錬所,小坂製錬所でのヒアリング調査を行い,銅と貴金属を中心とする金属リサイクルの展開過程について,知見を得た。とくに地域的な連携と企業系列ごとの連携の関係を知ることができた成果は大きいと考えられる。鉄,鉛,銅など材質によるリサイクル状況の違いとそれらの相互関係,近年の状況変化など,まとめにあたって注意すべき点も明らかになってきた。並行して,環境対策や地域の他産業との関係など,地域社会との関係についても調査を進めた。北九州での予備調査もあわせて,4地域がそれぞれに公害の歴史を経ていることも明らかになってきた。リサイクル業への転換は必ずしも環境対策を目的とするものではないが,この転換の経緯を見る上でも,歴史的視点が必要だという認識を新たにした。この点でも各地の事情をほぼ把握できたので,次年度,各地の現地調査を重ねることで,比較検討を行うための準備ができたと考えられる。環境対策に関連して,カドミウム問題についての調査も進めている。神岡鉱山でのイ病被害者団体等と協力しての発生源対策は,35年以上におよぶ歴史を有しているが,その成果の重要性は近年とくに高まってきた。こうした対策の進展の一方で,農用地のカドミウム汚染基準やカドミウムによる健康被害の認定をめぐる議論には,遅れも見られる。こうした「ねじれ」の継続は社会学的にも興味深いところである。別掲の論考の中でも紹介と考察を行ったが,今後とも,調査を続けていきたい。

  • Research Products

    (3 results)

All 2008 2007

All Journal Article (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 公害軽視の論理はいかに生み出されるのか-カドミウム汚染基準をめぐる研究と政策の関係2008

    • Author(s)
      藤川 賢・渡辺 伸一
    • Journal Title

      明治学院大学社会学部付属研究所研究所年報 38

      Pages: 3-17

  • [Journal Article] 公害病否定の社会学的考察-カドミウム腎症を事例に2007

    • Author(s)
      渡辺 伸一
    • Journal Title

      奈良教育大学紀要 56-1

      Pages: 115-125

  • [Book] 公害被害放置の社会学-イタイイタイ病・カドミウム問題の歴史と現在2007

    • Author(s)
      飯島 伸子・渡辺 伸一・藤川 賢
    • Total Pages
      374
    • Publisher
      東信堂

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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