2008 Fiscal Year Annual Research Report
ウガンダ・アルバート湖岸地域の漁村における人的ネットワークとコミュニケーション
Project/Area Number |
18530428
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Research Institution | International Buddhist University |
Principal Investigator |
田原 範子 International Buddhist University, 人文社会学部, 准教授 (70310711)
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Keywords | ウガンダ / アルバート湖 / アルル人 / 国際情報交換 / 漁村コミュニティ / 湖岸管理単位(BMU) / シティズンシップ / コミュニケーション |
Research Abstract |
アルバート湖岸地域と他の地域を結ぶ人びとの移動は、親族と同民族集団のネットワークによって行われる。その実態を明らかにし、ローカルな生の技法を読み解くことを目的として、資料収集と約2ヶ月間のフィールドワークを実施した。 各湖岸において、違法な漁法を取り締まる行政側と漁労者側の対立は、新規に導入された行政制度「湖岸管理単位」の運用をめぐってより先鋭化している。そして湖岸管理単位の運用実態が水産資源の多寡とともに、湖岸における人びとの移動を促進していることが明らかとなった。 移動先の決定は、携帯電話による直接的な情報収集、ラジオによる間接的な地域情報の収集により実施される。かつて親族情報の供給源であったラジオは、携帯電話にその地位を譲り、メディアコンテンツの一般化が進んだ。ネットワークは親族や同民族間だけで構築されるだけでなく、同じ漁村で生活経験を共有した者たちの間に広がる事例も観察された。 比較研究のためにエドワード湖とジョージ湖の湖岸でも調査を実施した。ここにもアルバート湖と同じ行政制度が導入されているが、その運用実態は異なり、とりわけ、漁労者と漁労組合間の相互扶助および漁労組合と地域行政間の協同活動が顕著に見られた。漁労組織の基盤となる共同体の差異--民族構成や歴史的背景--が、このような漁労活動にも違いをもたらしたと推測できる。共同体への正統的参加と周辺的参加の実態とそれを生み出す要因については継続して研究する必要がある。
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Research Products
(1 results)