2008 Fiscal Year Annual Research Report
情報弱者参画型支援モデルの調査研究-地域支援力をICTユニバーサル社会に活かす-
Project/Area Number |
18530432
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小松 裕子 University of Toyama, 芸術文化学部, 准教授 (30212468)
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Keywords | 社会福祉関係 / 情報化支援 / NPO |
Research Abstract |
本研究の目的は、急激に発展するユビキタスネットワーク社会において、高齢者や障害者を含めたユニバーサルな情報化社会を実現するための社会的な援助をシスティマティックに確立することである。平成18年度、19年度では、国の施策と地域の実情の比較検討のための資料収集と支援講座の試行に主眼を置いて研究を行った。特に支援活動をする側(支援者)の活動動機、活動状況や当事者の意識、抱えている問題についての当事者のインタビューを中心に情報を集めるとともに、ITサポータ養成講座のテキスト(ワークブック)をまとめあげた。 本(20)年度は、本研究の最終年度であることから、これまで調査し実施してきた情報を分析するとともに、支援者・被支援者双方が参画する情報化支援、地域における情報化支援のあり方について、視覚障害者支援の活動を中心に研究を行った。9月には、高齢者向けの携帯電話利用の支援講座を企画し、3月に富山県高岡市にある国宝高岡山瑞龍寺において、都市型ではない地方を意識したIT支援や地域活性について考えるフォーラムを開催した。特に昨年度の研究の結果、都心におけるIT支援活動と比較して、地域都市住民の支援に対する意識の低さなどが浮き彫りにされたため、地域支援に関してさらなる研究の展開を図ることの必要性があった。フォーラムでは、研究対象としたNPO法人が主催、高岡市が共催、NECが協賛、富山県高度情報推進協議会(e-toyama)、富山大学後援という体制での開催が実現できた。私はその企画実施責任者として全体を管理・運営に直接かかわりながら結果や成果を整理し、地域支援・活性には住民の知と地域文化を見直す必要性とその道具としてのITの可能性を導きだした。フォーラムでは地方を意識し、全国で活躍している方々のみならず、地域住民と一緒に考えたこと、域住民が永く愛しんできた瑞龍寺を会場にした点に工夫があり、本研究のまとめのフォーラムと位置づけられる。
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Research Products
(5 results)