2007 Fiscal Year Annual Research Report
インドの少数民族の女性にみるエンパワーメント測定の指標研究
Project/Area Number |
18530435
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
千葉 多佳子 Aomori University of Health and Welfare, 健康科学部, 准教授 (70315563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 佳子 青森公立大学, 経営学部, 教授 (60171857)
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Keywords | エンパワーメント / ジェンダー / 開発 / サンタル女性 / インド国西ベンガル州 |
Research Abstract |
本研究では、まず、西ベンガル州の女性の文脈で考えられる「エンパワーメント」の定義の考察、および指標設定の可能性を探った。途上国の女性を対象として実施されるプロジェクトは経済的エンパワーメントを主な目的とすることが多いが、経済的力量の向上を図ることは重要であるものの、エンパワーメントを、1)経済的、2)政治的、3)心理的、4)身体的など他の領域の要因を検討することも必要であることを提示した。エンパワーメントは一つの領域で単独で起こるわけではなく、全体的で、かつ包括的な変化として現れると考えるからである。したがって、女性たちの発言にこれら4つの領域における「自分たちが変化した(強くなったことを意識化できる)」と認識できる要素があれば、エンパワーメントが起こったと考えられる。 次に、本研究が特に焦点を当てた4人のサンタル民族の女性保育士や彼女たちが関わる人々(家族や村人たち)に聞き取りを行った。そこから、女性たちが、定期的に収入があること(経済的安定)、教育の重要性を体現していること(ロール・モデル)、保育園の運営を通して村人たちの信頼を得、指導者的存在になっていること(指導力)、夫との関係が共に生活を築いて行くパートナーであること(政治的エンパワーメント)などを確認できた。
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Research Products
(4 results)