2006 Fiscal Year Annual Research Report
大学における医療ソーシャルワーカー養成教育の現状とあり方に関する基礎的研究
Project/Area Number |
18530447
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
永野 なおみ 国際医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (80342012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 章吾 国際医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (90317644)
竹中 麻由美 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (60341153)
横山 豊治 新潟医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (00339970)
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Keywords | 医療ソーシャルワーカー / 医療福祉 / 医療ソーシャルワーク / 養成教育 / 社会福祉教育 / 実習教育 |
Research Abstract |
医療ソーシャルワーカー養成は、その教育課程のあり方が十分に検討されないまま、主に社会福祉系大学の社会福祉士養成カリキュラムの中で行われている現状である。本研究は医療ソーシャルワーカー養成のため学部レベルで必要な教育内容を明らかにし、望ましい教育モデルを提案することを目的としている。18年度は教育の実態を明らかにするため、(社)日本社会福祉教育学校連盟に加盟する141の四年制大学を対象に郵送によるアンケート調査を行い、講義・演習・実習科目の開講の有無やその内容等を尋ね、計86大学から回等を得た(回収率61.0%)。合わせて医療ソーシャルワーク担当教員にインタビュー調査を行い、大学・地域ごとの教育の状況や課題をより詳細に確認した。アンケートにより、医療ソーシャルワークに関する講義科目は、86大学中56大学(65.1%)での開講が確認された。演習については、医療ソーシャルワーカー養成目的の科目を置く大学と、社会福祉援助技術演習等の科目に医療ソーシャルワークを含む大学があり、前者は12大学(14.0%)、後者は33大学(38.4%)が開講していた。医療ソーシャルワーカー養成目的の実習を行っている大学は31大学(36.0%)で、今後保健医療機関での実習を社会福祉士の実習として実施予定、または検討中の大学は52大学(60.5%)であった。新たな科目開講に積極的な大学が多く、18年度に病院・診療所・老人保健施設が社会福祉士指定実習施設に追加されたことへの対応と読み取れる。また自由記述欄にも多くの意見が寄せられ、カリキュラムの見直しや教員配置の必要性等、養成教育充実のための課題や希望を述べたものが目立った。また医療ソーシャルワーク担当教員へのインタビューの結果、カリキュラムや教育内容は各大学と担当教員の養成教育に対する考え方による差異が大きく、職能団体との関係等から地域による特性もあることが確認された。
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