2007 Fiscal Year Annual Research Report
介護保険制度再編にともなうケアリング関係の変容とその対処方法に関する実証的研究
Project/Area Number |
18530456
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
山井 理恵 Meisei University, 人文学部, 准教授 (40320824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹谷 春美 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00113564)
永田 志津子 札幌国際大学, 短期大学部, 教授 (60198330)
森川 美絵 国立保健医療科学院, 福祉サービス部, 研究員 (40325999)
山口 麻衣 宇都宮短期大学, 短期大学部, 講師 (30425342)
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Keywords | 高齢者ケア / 介護保険 / 介護予防 / ケアマネジメント / 供給主体の多元化 / 民間非営利団体 / 要支援 / 要介護 |
Research Abstract |
平成19年度は,介護保険再編がサービス事業者ならびにサービス利用者にもたらした影響身明らかにすることために,次の三つの調査を実施した。 第一に,東京都H市にあるデイサービスの利用者(「要支援1,2」から「要介護1」)10名を対象に,介護保険サービスや介護予防サービスの利用状況,介護保険再編の影響について面接調査を行った。その結果,(1).「要支援」と認定された利用者においては,訪問介護サービスの制限による生活困難がある一方で,筋力トレーニングを中心としたデイサービスプログラムに対しては一定の肯定的な評価を行っていること,(2)「要支援」から「要介講」を行ききする利用者において,ケアマネジャーの交代による支援の継続の困難さが出現していること 第二に,東京都近郊の民間非営利団体に対して,.介護保険制度再編の影響について面接調査を行った。介護保険に参入している団体についてほ収入減に対する対応が問題となっていること,さらにサービスの運用について,行政ごとに見解に差異があることがサービス提供やケアマネジメントに影響を及ぼしていることが示された。 第三に,わが国の高齢者ケアとの比較研究を行うために,フィンランドの行政機関の高齢者ケア担当者,研究機関,ケアワーカーの教員や組合スタッフに対するヒアリング調査ならびに資料収集を行った。わが国と共通する問題として,財源の効率的な運坦やサービスの効果.供給主体の多元化が示された。他万,介護やケアに対する社会的な取組みや国民の意識の違いなども浮き彫りになった。
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