2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18530463
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
鎮目 真人 Doshisha Women's College of Liberal Arts, 現代社会学部, 准教授 (50285508)
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Keywords | 基礎年金 / ベーシック・インカム |
Research Abstract |
OECD諸国の基礎年金制度について、普遍性と関連する給付要件にかかわるいくつかの側面と、給付の水準を考慮して上記の各国の基礎年金制度をクラスター分析によって類型化した(対象期間は1971年から2000年)。その結果、4つの類型が抽出できた。それは、ベーシック・インカム型年金、準ベーシック・インカム型年金、セーフティネット型年金、保険原理型年金である。ベーシック・インカム型年金は基本的に居住権のみを給付要件とし、給付水準も高いという特徴がある。準ベーシック・インカム型年金は、ゆるい所得調査の付されたものである。セーフティネット型は、年金私的な所得保障手段や報酬比例の公的年金などがない場合に適用される残余的な年金である。そして、保険原理型年金は、社会保険方式による給付と負担の対応関係の明確な保険原理型の年金である。 さらに、社会民主主義論・権力資源論、女性の政治参加論などにもとづいて、ベーシック・インカム型年金とそれ以外の年金類型を決定する要因について、上記の期間を対象にパネル・ロジット分析を行った。その結果、女性の政治参加と財政制約がベーシック・インカム型年金の実現を左右することが明らかになった。
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Research Products
(2 results)