2006 Fiscal Year Annual Research Report
企業との協働による知的障害者の地域での生活保障に関する方法論的研究
Project/Area Number |
18530474
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hyogo University Junior College |
Principal Investigator |
杣山 貴要江 兵庫大学, 短期大学部, 助教授 (40369137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀野 辰三 大分工業高等専門学校, 教授 (10099898)
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Keywords | 知的障害者 / 企業 / 障害者雇用 / カリフォルニア州 / ランターマン法 / スウェーデンモデル |
Research Abstract |
初年度は,1.アメリカ・カリフォルニア州と,2.スウェーデン・ストックホルム市における知的障害者の雇用に関する聞き取り調査を実施した。 1.においては,就労支援活動を行っている非営利団体が,直接企業と交渉をして成果をあげている一方,雇用する側の企業においても,あえて障害者雇用といった線引きをすることはなく雇い入れていることがわかった。これは公民権法,ADAに則っていること,加えて地域社会で培われた民の協力という文化によるものと想定される。また,ランターマン法による非営利団体に対する特に経済的支援策は,柔軟で実利的であることがわかった。規制緩和が進むわが国において,この方法は地方公共団体の規模や特性によっては実施できる可能性のあるものと考えられた。 2.においては,SAMHALLの活動がよく知られているが,近年自社での就労から企業への派遣及び人材養成に移行している。またSAMHALLとの契約により知的障害者を受け入れている企業においては,企業の社会的責任論ではなく,利潤追求優先の結果としての知的障害者雇用が強調された。「生産は資本主義,国民間での分配はやや社会主義的公平さ」が遂行されていることが実体的にわかった。つまり,基盤として知的障害者の生活は公によって保障され,企業は利潤を追求しながら,社会政策費用(雇用主税)の負担をし,財政の効率性を問う姿勢をもつ。知的障害者雇用においては,政府,企業,SAMHALL,それぞれを頂点とする三角形としてその関係は表され,相互補充的に役割を遂行することによりスウェーデンモデルを維持していることがわかった。
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Research Products
(1 results)