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2007 Fiscal Year Annual Research Report

「甘え」の意味と通文化的普遍性に関する実証的研究

Research Project

Project/Area Number 18530479
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

山口 勧  The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (80134427)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森尾 博昭  札幌大学, 経営学部, 准教授 (80361559)
Keywords甘え / 対人印象
Research Abstract

甘えには、行動や依頼がその人の置かれた状況からして不適切であること、および、その不適切な行動や依頼を相手が許容してくれる、という期待が存在する。したがって、この期待感が存在しないと甘え行動を起こさないことが予想される。そこで、甘えとみなされるようなエピソードを記述したシナリオを大学生の被験者に提示し、それが受け入れられると期待する者の方が相手に甘える傾向があるかどうかを調べた。その結果、受けいけられることを期待している者の方が、実際に甘え行動をするという回答が得られた。さらに、友人、先輩、先生が対象のときに、幸福感が高い者の方が、相手に甘える、と回答する傾向がみられた。また、断られたときの感情状態について尋ねたところ、相手が甘えを喜んで受け入れたときに気分がよいのは当然としても、ネガティブな気分については、断られても受け入れ足られた条件と有意な差はみられなかった。このことは、甘えには受け入れられればいいが、受け入れられなくても不快な気分にはならないという特性がある可能性を示唆するものである。また、「ひんぱんに甘える人」、「ときどき甘える人」、および「まったく甘えない人」について、印象を評定してもらったところ、甘えない人ほどself-profitable特性が強いが、other-profitable特性に関してはまったく甘えない人がもっとも低い、という結果が得られた。これはまったく甘えない人は、能力が高く自立しているとみなされるが、他者との関係はよくないとみなされることを意味する。実際、友人や仕事の仲間としては、ときどき甘える者がもっとも好まれるという結果が得られた。さらに、日米間の比較も行い、基本的には甘え現象が文化を超えた存在であることを示す結果が得られてた。

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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