2006 Fiscal Year Annual Research Report
外国籍児童のいる学級のための教育実習システム構築の研究
Project/Area Number |
18530504
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山口 陽弘 群馬大学, 教育学部, 助教授 (80302446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古屋 健 群馬大学, 教育学部, 教授 (20173552)
所澤 潤 群馬大学, 教育学部, 教授 (00235722)
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Keywords | 学級集団・経営 / 多文化共生 / 教育実習 / 対人認知 / RCRT / 第二言語習得 / 異文化理解 / 認知発達 |
Research Abstract |
本年度において行った、主要な成果は、次の二点である。 第一は、日本心理学会でシンポジウムを開催したことである。これは2006年11月3日、日本心理学会第70回大会(九州大)において、「外国籍児童の学校教育への適応のために<言語教育の面に着目して>」と題して、研究代表者の山口陽弘主催で自主シンポジウムという形式で開催された。企画者が山口陽弘(群馬大学准教授)、司会者が古屋健(群馬大学教授)、話題提供者が所澤潤(群馬大学教授、指定討論者が久野雅樹(電気通信大学准教授)、黒沢学(東京電機大学准教授)、清水真紀(高崎健康福祉大学専任講師)というメンバー構成であった。このシンポジウムでは認知心理学、言語学などの観点から、第二言語習得時の母語の役割の重要性、また概念形成・発達段階の重要性について議論を深めた。特に小中学校の教育場面では「生活言語」と「学習言語」との違いを意識して教育することが重要だと言われているが、その「生活言語」「学習言語」とはアカデミック研究においては何を示すのか、ということをより操作的に定義するための重要な議論を行った。この成果は、最終的な研究報告書に要約する予定である。 第二の成果は、日本人児童、および外国籍児童双方に汎用可能な、性格検査、特に気質面における基礎的な考察・調査を進めた点である。この成果は、基礎的な論文として「パーソナリティ研究と神経科学をつなぐ気質研究について」群馬大学教育学部紀要に、また実践に活用可能な尺度を検討したものとして「Temperament and Character Inventoryの因子的妥当性について」群馬大学教育学部教育実践研究にまとめて掲載した。いずれも人間の気質・性格の一般的な論考から始まり、実際に使用するための尺度についても精緻に論じたものである。 これらの二点の成果は、本科学研究テーマを進めていくにあたって、きわめて重要な進展を示したと考えるものである。このまま、基礎的な研究と平行してフィールド調査も継続していくつもりである。
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Research Products
(2 results)