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2008 Fiscal Year Annual Research Report

子どもと大人における病気・健康の因果性の理解:素朴生物学の視点から

Research Project

Project/Area Number 18530506
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

稲垣 佳世子  Chiba University, 教育学部, 教授 (90090290)

Keywords生気論的因果 / 病気の因果性 / 親のことばかけ / 素朴生物学 / 概念発達
Research Abstract

子どもと普通のおとなが、罹病、病気の回復、健康の因果性をどのように理解しているかを素朴生物学における生気論的因果の観点から検討するために、本年度は幼児が持っている病気や健康についての「知識」への「インプット」として重要な位置を占めると思われる日常生活場面での親の言葉かけや説明をとりあげ、親や将来の親の予備群としての大学生は幼児にどのような言葉かけをしているかを調べた。その結果、次のことが明らかになった。
1)日常生活では、親は、健康・病気に関する幼児の行為(食事を沢山残す、好き嫌いをする、夜更かしをするなど)に対して、生活習慣上のしつけの問題として対処し、生物学的にくわレい説明をすることは少ない。
2)幼児に対する親の「生物学的」説明においては、「ばい菌」という用語が使われることが多いが、親自身の「細菌」についての理解は浅く、細菌の増殖には時間がかかることの理解はほとんどの者ができていなかった。学校教育で科学的な知識を教えられたはずであるが、そうした知識は定着していない可能性が示唆される。
3)親予備群としての大学生は、親に比べて、一つの場面での言葉かけの量がやや多い傾向があったが、その他は、上記の1)2)と同様の傾向がみられた。
4)このような研究結果から、従来の研究で明らかにされてきた病気の理解を示す幼児の発言は、親からいわれたことをそのまま記憶したということによるのではなく、親の断片的発言をもとに幼児が自分で構成している可能性が大きいことが示唆される。

  • Research Products

    (2 results)

All 2008

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 素朴生物学の領域における幼児の類推と帰納的投射2008

    • Author(s)
      稲垣佳世子
    • Organizer
      日本心理学会第72回大会
    • Place of Presentation
      北海道大学
    • Year and Date
      2008-09-20
  • [Presentation] 幼児の栄養概念:生気論の視点から2008

    • Author(s)
      稲垣佳世子
    • Organizer
      日本心理学会第72回大会
    • Place of Presentation
      北海道大学
    • Year and Date
      2008-09-19

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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