2006 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの学校適応とキャリア意識形成の心理的要因に関する発達的研究
Project/Area Number |
18530519
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
前田 健一 広島大学, 大学院教育学研究科, 教授 (90101451)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 寿朗 島根大学, 教育学部, 助教授 (30274301)
|
Keywords | 学校適応 / キャリア意識 / 社会的コンピテンス / 学業的コンピテンス / 将来展望 |
Research Abstract |
本年度は、子どもの学校適応感とキャリア意識の関連を検討する継続研究の初年度として、以下の研究を実施した。 1.中学1年生、中学3年生、高校2年生の合計570名を対象にして、将来の職業的選好、現在及び将来の自己に関する能力評価との関連を検討した。主な結果として、いずれの発達段階でも将来の自己に関する能力評価では対人的領域が意志的領域、身体能力的領域および知的領域よりも高く評価されること、しかしその評価は5つの職業的選好群によって異なることが明らかとなった。これらの研究成果は、「中高生の職業的選好と将来自己の評価」(広島大学大学院教育学研究科紀要,2006)」の論文として発表した。 2.高校1年生、2年生、3年生の合計963名を対象にして,キャリア意識の発達とアイデンティティ形成との関連を検討した。主な結果として、アイデンティティ形成が進んでいるほど、人間関係形成、情報活用、将来設計、意思決定のキャリア意識は発達していることが明らかになった。これらの研究成果は、現在Journal of Career Developmentに投稿中であり、その一部は2007年7月に開催される10th European Congress of Psychology (Prague, Czech Republic)にてBasic skills for career development and identity style of Japanese high school studentsの題目で発表する。 3.小学生、中学生、高校生の合計1500名を対象にして、子どものキャリア意識を発達的に測定する尺度の開発研究を行った。これらの研究成果は、現在はまだ発表準備中であるが、次年度以降には研究論文として発表する予定である。
|
Research Products
(1 results)