2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18530579
|
Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
中田 隆行 Future University-Hakodate, システム情報科学部, 准教授 (00281155)
|
Keywords | 人工内耳 / 音楽 / パラ言語 / ピッチ知覚 / ピッチ産出 / リズム知覚 / リズム産出 / 実験心理学 |
Research Abstract |
研究参加者 研究の説明を児童を保護者に行った後に同意を得られた者を対象に研究を行った。 人工内耳装用児 長崎ベルヒアリングセンターに通院する、長崎とその他の九州/山口地区に居住する6-18歳の人工内耳を装用する先天性難聴の児童。 健聴児 函館市と近郊の市町村に在住する5-11歳の聴覚に異常が認められない児童。 パラ言語で表現された感情の認識とパラ言語の産出 人工内耳装用児はうれしい、悲しい感情を表現したパラ言語についてはチャンスレベルを超える良い成績を示したが、怒りの感情を表現したパラ言語はうれしい、悲しい感情を表現したパラ言語よりも判別がより困難であり、怒りの表現の判別率はチャンスレベルを超えず、怒りの表現をうれしいと誤って判断することが多いことが明らかになった。 グループの比較から、人工内耳装用児のパラ言語産出得点は健聴児よりも低いことが確認されたが、44%(8人)の人工内耳装用児は健聴児の得点の95%の信頼区間に入っており、パラ言語産出課題で高い得点を示した人工内耳装用児について、平成20年度には説明要因を検証する必要がある。 発話と歌のピッチ知覚 発話と歌のピッチのずれの検証を進めている。健聴者と同様に、人工内耳装用児においても発話よりも歌の条件においてピッチ知覚得点がより高い傾向が確認された。また、人工内耳のスピーチプロセッサーのセッティングによってはピッチが大きくずれている条件よりもピッチのずれが小さい条件においてより良い成績をしめす参加児も確認された。これらの点については平成20年度も継続して検証を行う予定である。
|
Research Products
(5 results)