2008 Fiscal Year Annual Research Report
社会教育・啓発分野における人権教育のプログラム化に関する研究
Project/Area Number |
18530606
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
生田 周二 Nara University of Education, 教育学部, 教授 (00212746)
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Keywords | 人権教育 / シティズンシップ / エンパワメント / 民主主義 / 参加 |
Research Abstract |
社会教育・成人教育分野における人権教育の理論化のために、仮説的に提示する枠組み「教育への人権的アプローチ」(略称:教育人権アプローチ)とそれから派生する「4領域のレベル別の課題」(能力、価値観・ID、コミュニケーション、参加)を用いて、人権教育のプログラムの整理を行うため、下記の調査研究を実施し、報告書を作成した。 (1)ドイツならびに国連・ユネスコ、ヨーロッパ評議会における人権教育の動向の検討民主的シティズンシップ教育(EDC)・人権教育(HRE)ならびに持続発展教育(ESD)、イギリス・リーズ大学、ロンドン大学、スイス・チューリヒ教育大学、ヨーロッパ評議会の動向調査を行い、特徴をまとめた。 (2)人権と教育に関する教育者養成プログラムの検討とまとめ 昨年度、試行的に実施したプログラムについて、本年度は、プログラムの汎用性を高めるため、教育現場の視点をより多く取り入れ、課題を整理した。 前半は、教養的内容の段階、より主体的志向の段階の2段階について検討した。 後半は、対象グループへの働きかけを志向する段階について検討を加えた。 以上を通して、人権教育の4領域の課題とプログラムを明確にするとともに、教育者に求められる5つのキーコンピテンシー(教育関連知識、カリキュラム設計・編成、教育方法・技術及び学級・講座経営、組織的・連携的力量、職能成長)と教育者養成プロセスの4側面(モデリング、加工、活用、評価、指導)を提示した。
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