2006 Fiscal Year Annual Research Report
拠点校方式による初任者研修の効果的運用に関する実証的研究
Project/Area Number |
18530615
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
八尾坂 修 九州大学, 人間環境学研究, 教授 (20157952)
|
Keywords | 初任者研修 / 拠点校方式 / 免許更新制 / アメリカ / 初任者の研修意識 / 拠点校指導教員 / 校内指導教員 / 初任者研修内容 |
Research Abstract |
1.初任者研修に関する先行研究の検討 ア.初任者の成長を助けるため,校内において協同体制を確立し,しかも全教職員が相互に学ぶ機会を持つなど,学校全体の活性化に資することが期待されていた。イ.現職研修の体系化の位置づけとともに,学校と大学との相互協力も求められていた。ウ.初任者研修がこれまで総体的に有意義であると認められているが,研究内容面と制度運用面から課題も見い出される(初任者の個々の力量や経験に応じた内容,校内研修と校外研修の有機的連携,初任者や指導教員の勤務負担の軽減措置など)。エ.指導教員と初任者との良好なコミュニケーションのあり方なども看通し得ない視点である。 2.拠点校方式による初任者研修の課題 いくつかの県事例分析を通して初任者へ指導する際に留意すべき点を見い出せた。例えばア.初任者の長所等を早い時期に把握し,各初任者に適した指導を計画的に行う点である。しかも一方的に教示するのではなく,指導上の望ましい方向等について具体的に示す支援的リーダーシップが求められる。イ.教科等に限らず,初任者のさまざまな悩みや相談等に積極的に対応し,初任者本人の力で解決しがたい問題については,指導教員や同僚教員,学課主任,管理職等に気軽に相談するよう助言する点である。ウ.拠点校指導教員として指導に入る前に初任者や校内指導教員等から初任者や児童・生徒についての情報を得ることなどである。エ.アメリカにおける初任者研修と免許更新・上進制の関連も今後の研究の展開で示唆的になる。
|