2008 Fiscal Year Self-evaluation Report
The historical study about 1930's educational policy in Japan
Project/Area Number |
18530627
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
ONO Masaaki Nihon University, 文理学部, 教授 (70224277)
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Project Period (FY) |
2006 – 2009
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Keywords | 国体明徴運動 / 教学刷新評議会 / 天皇制と教育 / 国民精神総動員 / 国旗・国歌 |
Research Abstract |
本研究は、教育史における1930年代に焦点をあてて、その教育政策の実態を出来る限り明らかにしようとするものである。従来は、ファシズム教育の本格化と捉えがちであるこの時期の教育を、綿密な史料調査と史料批判により、少なくとも天皇機関説事件の前後ではその状況が大きく違うことを指摘したいと考えている。 本研究は、大きく分けて次の三つの側面からアプローチしようと考えている。 (1)1930年代の国民統合と教育の関係に関する考察主として、学校下付御真影の「奉護」や学校儀式の実施状況について、天皇機関説事件発生の前後でどのように変化したのかについて、可能な限り史料を収集しその分析にあたる。つぎに、戦時下における国民統合策の典型ともいうべき、青少年学徒ニ賜ハリタル勅語の成立過程とその普及策の考察を行う。 (2)1930年代の国民動員と教育の関係に関する考察国民精神総動員、さらには、その実践項目から次第に中等教育・高等教育機関における主たる動員策となった学徒勤労動員について、その実態を明らかにする。 (3)1930年代の教育実態と現在との関連に関する考察1930年代頃に教育問題として顕著化した諸問題を考察し、現代の教育との関連の中で考察する。 総じて、(1)(2)(3)を明らかにすることにより、1935年の天皇機関説事件を境に教育政策に大きな転換があったことを立証するとともに、1930年代に頻発した教育問題と現在の教育問題の共通性について論及する。
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Research Products
(7 results)