2006 Fiscal Year Annual Research Report
フランスの初等学校における教育方法の革新運動の系譜と学習の協同
Project/Area Number |
18530640
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University of Nursing and Social Welfare |
Principal Investigator |
赤星 まゆみ 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 教授 (50150975)
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Keywords | 教育学 / 教育方法 / 教育革新 / 初等教育 / 学習の協同 / 新教育運動 / フランス / 学力 |
Research Abstract |
初年度の研究の取り組みとして、以下のことを行った。 1.最近の教育改革の動向を整理し、「フランスの教育改革と学カモデル」(原田信之編『確かな学力と豊かな学力』)にまとめた。 2.フランスでの調査の準備にあたり、文献資料を収集し、初等教育の革新の動向と運動について調査した。とくに、関連文献資料一覧、フランスの初等教育に関する基本的統計データ、及び教育方法の革新に取り組む実験学校やオールタナティヴ学校(公・私)と団体のリストを基本的資料として作成した。これは最終報告書に所収の予定である。 3.2007年3月に、2週間のフランスでの実地調査を行った。以下の通りである。 (1)教育関係諸団体の訪問を行い、聞き取り調査を行った。…子ども・親・専門家の共同アソシアシオン(ACEPP)、フランス・ヤヌシュ・コルチャック・アソシアシオン(AFJK)、フランス新教育グループ(GFEN)、シュタイナー・ヴァルドルフ学校連盟 (2)一般的な学校教育とは違う実践を行っている初等教育機関を訪問し、聞き取り調査と授業観察を行った。…公立学校2校:ブルソー・オープン・スクール(サン・トゥーエン・ロモーヌ市)及びドクロリー学校(サン・マンデ市)、私立学校1校:ペルスヴァル学校(シャトゥ市) (3)幼児教育施設を訪問し、聞き取り調査と保育観察を行った。…リバンベル(パリ市) 4.フランスでの実地調査の結果を整理し、資料化に着手した。とくに、GFENの19世紀末からの教育革新運動の系譜と現在の教育革新における役割の重要性が明らかになった。また、ブルソー・オープン・スクールの取り組みに注目し、資料化に着手した。引き続きこの学校の実践を調査する。さらに、これらとともに、ACEPPやドクロリー学校も親の役割の大きさを示す実践である事がわかり、教育革新と親や地域のかかわりの重要性の視点が得られた。
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Research Products
(1 results)