2006 Fiscal Year Annual Research Report
ドメスティックバイオレンス支援者支援プログラム:コミュニケーション学の視点から
Project/Area Number |
18530662
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
末田 清子 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (70244829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 アデア 立教大学, 異文化コミュニケーション研究科, 教授 (40366943)
猿橋 順子 玉川大学, 文学部, 講師 (10407695)
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Keywords | ドメスティック・バイオレンス / 支援者支援 / 言語・非言語コミュニケーション / トライアンギュレーション / 教育プログラム開発 |
Research Abstract |
2006年度は、(1)関連文献、論文の精読、(2)実務家への聞き取り調査、(3)実地調査の企画、パイロットスタディ、(4)関連分野のセミナー受講を行った。 関連文献、論文等の精読からは、(1)ドメスティックバイオレンス(以下、DV)への対応は、アメリカでの実践、研究成果の影響を強く受けており、(2)支援者のためのスーパービジョン等も、枠組み・理念はアメリカのものが参照されているが、日本の制度や支援の現状に馴染みづらいことが明らかとなった。支援技法については、(3)言語が重視されており、非言語コミュニケーションへの着眼・研究は十分なされていないことが確認された。 実務家からの聞き取り調査は、民間シェルター、女性センターに勤務する方々、カウンセラーや心理療法士、ボランティア支援者など、広い分野を対象に行った。そこでは、(1)DVの課題は、きわめて広範、かつ複雑に折り重なりながら裾野が広がっており、(2)草の根のアドボカシーによって切り拓かれてきた経緯がありながら、支援の現場では、財政的、時間的、資源的な制約から、連携やトレーニングが困難な事、(3)日常の支援活動では、非言語メッセージを敏感に駆使しているが、それを意識的に把握したり、言語化する視座や訓練はあまり受けた事がないこと、などが明らかにされた。 これらの基礎研究を通じ、我々の研究は非言語コミュニケーションに焦点を絞ったものとすることの意義が確認された。上期には、DVの現状および、支援者支援の傾向を知るために、関連の学会や、民間の支援者向けセミナーを受講した。そこでも、非言語コミュニケーションの視座が十分でないことが確認されたため、下期には、広く対人援助者育成講座の中から、非言語の要素を含んだセミナー受講を行った。次年度早々には、調査の第二段階である質問紙をDV支援者に配布し、非言語メッセージの活用状況を実地に把握するべく準備中である。
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