2008 Fiscal Year Annual Research Report
音楽的技能の獲得における日常生活の音楽聴取行動と歌唱行動の特徴
Project/Area Number |
18530676
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
水戸 博道 Miyagi University of Education, 教育学部, 教授 (60219681)
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Keywords | 音楽的技能 / 歌唱行動 / 聴取行動 / CD / カラオケ / 若者 / 現代 / 意識 |
Research Abstract |
本研究の目的は、余暇活動として行われている日常生活の中の音楽聴取行動と歌唱行動の実態を調べ、これらの音楽活動が音楽的技能の獲得にどのような役割をはたしているのかを実証的に明らかにすることである。20年度は、前年度までに行った音楽聴取行動と歌唱行動の調査結果を、19年度とは異なる観点から詳細に分析した。前年度までの分析では、聴取行動と歌唱行動の全体的傾向を明らかにすることができたが、本年度は、調査を行った個人ごとの結果を詳細に分析した。その結果、音楽の聴取行動と歌唱行動においては、調査対象者の若者に共通した全体的傾向があるとともに、個人個人の特徴的な行動パターンがあることが分かったたとえば、音楽の聴取行動においては、音楽を聴く媒体として頻繁に用いる機器は個人によって異なり、その媒体の違いによって聴取行動のパターンが特徴づけられていることがわかった。また、歌唱行動においては、それが生起する時間帯や文脈において個人個人の特徴があることがわかった。20年度の研究では、音楽の聴取行動と歌唱行動の調査結果を受けて、若者の音楽的技能に関する意識を追加調査した。この点は、若者が自分たちの音楽的技能についてどのような意識を持っているかを、インタビューによって調べた。その結果、若者たちは、音楽的技能とは専門的訓練を中心として獲得されるものであると考えていることがわかった。また、楽器を演奏できることや楽譜を読めることが音楽的技能の重要な要素であると考えていることもわかった。
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