2006 Fiscal Year Annual Research Report
日韓の相互理解をめざした歴史教育の総合的基礎的研究
Project/Area Number |
18530690
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
釜田 聡 上越教育大学, 学校教育総合研究センター, 助教授 (60345543)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅野 正信 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (50203584)
|
Keywords | 国際理解教育 / 歴史教育 / 日韓相互理解 |
Research Abstract |
平成18年度は,次の3点について研究成果を得た。 (1)日韓双方の研究分担者,研究協力者で,中学校歴史的分野における日韓関係史の取り扱いについて,古代史から近現代史までの記述内容の比較検討を行った。その結果,倭寇や朝鮮通信使,江華島事件(雲揚号事件),あるいは近現代史に関する教科書記述で歴史認識上の課題が確認された。特に,江華島事件関連の記述では,通信使外交から,江華島事件までの日韓関係史の記述内容について,丁寧な記述が必要であるとの共通理解を得た。 (2)教材開発のための現地調査を行った。 日本:朝鮮通信使関連(岡山県牛窓,広島県靹の浦) 韓国:ソウル市(三・一独立運動関連施設,江華島他) 日韓双方で,教材開発に不可欠な史跡調査及び資料収集を行った。通信使関連史跡と三・一独立運動関連の史跡に関する映像資料を撮影し文献資料を収集した。 岡山県牛窓では,本蓮寺や海遊文化館を訪問し,資料収集を行った。 広島県靹の浦では,対潮楼・福禅寺と靹の浦歴史民俗資料館を訪問し資料収集を行った。ソウル市では,西大門刑務所や梨花女子大学を訪問し,三・一独立運動や柳寛順関連の資料収集を行った。それぞれの現地調査の結果,日韓の中学生用の写真資料や文献資料等を入手することができた。現在,教材化に向けて研究を進めているところである。 (3)日韓歴史教育担当者用の質問紙調査の作成 教科書分析と現地調査,これまでの先行研究と照らし合わせ,日韓の歴史教育担当者(中学校)を対象とした質問紙調査用紙を作成した。平成19年度春に日韓双方で実施予定。 上記(1)(2)の研究成果については,日本社会科教育学会課題研究発表や鹿児島大学研究紀要において発表した。
|
Research Products
(2 results)