2006 Fiscal Year Annual Research Report
協同的思考と問題解決を基軸としたデザイン学習の開発と実証的研究
Project/Area Number |
18530701
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
新関 伸也 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (80324557)
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Keywords | デザイン学習 / 協同的な学習 / 問題解決 / デザイン教育実践 / 間所春 / 構成教育 |
Research Abstract |
平成18年度は、デザイン学習に関する基礎的な文献収集及びデザイン学習試案のための理論的背景を調査研究することを目的とした。 まず、国内の専門および普通教育におけるデザイン教育に関する論文、教科書、文献などの収集、調査によって、現在のデザイン教育の目的、方法、内容について先行研究を行った。特に、調査の観点として、協同的思考や問題解決、デザイン分野の鑑賞をキーワードとして、基礎的な文献調査を行った。 そこでは、認知心理学にみられる状況的なアプローチやアフォーダンス理論、相互行為などの学問領域にみられる知見も含まれ、さらに「総合的な学習」との関連及び発展に関しても視野に入れつつ、文献及び実践資料の収集を行った。特に、総合的な学習における課題解決学習とデザイン学習の共通点及び相違点、グループ学習や協同的思考の有効性等の知見を得ることを目的とした。 また、「問題解決(デザイン・プロセス)」理論では、ピーター・グリーンによる「デザイン・プロセス理論」や企業、専門家でとられている発想法やアイデア創出、デザイン方法論についての各種文献を収集や調査をおこなった。 一方で戦前・戦後のデザイン教育実践に影響を与えた構成教育に焦点をあて、間所春を通してデザイン教育の一面を浮き彫りにすることができ、成果を論文としてまとめることができた。 以上のような基礎的な研究成果をふまえつつ、中学校美術教師4名(研究協力者)とともに研究会を開催し、次年度で実施するデザイン学習の具体的な題材開発と分担について協議した。
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