2007 Fiscal Year Annual Research Report
協同的思考と問題解決を基軸としたデザイン学習の開発と実証的研究
Project/Area Number |
18530701
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
新関 伸也 Shiga University, 教育学部, 教授 (80324557)
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Keywords | デザイン学習 / 協同的な学習 / 問題解決 / デザイン意識調査 |
Research Abstract |
平成19年度は,中学校4校の研究協力者と共同で中学校デザイン題材案を作成し,検証授業を行うと共に中学生のデザインに対する意識調査を行った。デザインの学習題材においては,「協同的思考」と「課題解決」を主軸にして, 「ティッシュBOXのリ、デザイン」「プロダクトデザイン、プロジェクト 三方よし」「粟中発!夢のデザイナーになろう」「人や環境にやさしいプロダクトデザイン」などの題材を作成した上で実践を行い、成果を検証した。その結果として,デザイン学習を通して社会と美術のつながりをより意識するようになった生徒や共同で問題を発見し,解決していく学習の楽しさを味わった生徒が多かったという結果が出た。しかし,一方で既成の製品に対して疑問や問題点を指摘する,いわゆる問題発見の部分において,生徒の困難性が高いことがわかった。 また,デザインに関する中学生の意識調査では,「デザイン、イメージ」,「商品購入の条件」,「共同思考や問題解決への興味、関心」,「デザイン鑑賞への興味、関心」,「デザイン題材への興味、関心」の観点で行った。その結果,共同思考による学習は男女とも必要性があり楽しいと答えている生徒が多い。鑑賞や題材への興味関心の項目では男女差があり,男子は「映像メディア関係」,女子は「アクセサリーやファッション」への興味関心が高い。この研究に関連した歴史研究として,デザイン学習における実践の意義を探るため,昭和30年代の普通教育におけるデザイン教育の動向および,間所春のデザイン学習に焦点をあてた研究を行った。
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