2008 Fiscal Year Annual Research Report
「景観」を鍵概念とした地理学習における問題発見構造とカリキュラム開発
Project/Area Number |
18530733
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
吉水 裕也 Hyogo University of Teacher Education, 学校教育研究科, 准教授 (60367571)
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Keywords | 教科教育 / 社会科教育 / 地理教育 / 景観 / 問題発見 / 課題発見 |
Research Abstract |
本年度は研究の最終年度であるため,これまでの研究を総括し,かつ研究内容を学会等で発表することとした。研究内容は以下の通りである。 (1)イギリス初等地理教科書であるInto Geographyの記述内容分析を,以下の視点から行った。景観写真,景観スケッチを含む内容を分析対象とした。景観に関連した内容を,どのように読み取らせているのか,記述・解釈・説明・判断を視点として内容分類し,その配列の原理を探った。 この内容については,特に配列原理については日本地理教育学会で口頭が発表を行った。また,個々の学習課題に関する内容については,兵庫地理学協会に於いて口頭発表を行った。 (2)地理写真の読み取りについて,石井實氏の著作を参考に,写真読解における説明の必要性について整理した。この内容は,科研費報告書に書き下ろした。 (3)初等,中等教育段階の景観を鍵概念としたカリキュラム開発について,景観読み取りと言語力育成の観点から,記述から説明へと発展させる配列原理を提案した。この内容に関しては,科研費報告書に書き下ろした。 以上の研究を通して,以下のような問題点が新たに見いだされた。 ・景観を対象とするとき,そのスケールをどのように設定するのかという問題が常につきまとうということ。 今後は,上記課題に関して,景観とスケールを考慮に入れた研究に取り組みたい。
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