2006 Fiscal Year Annual Research Report
学校教育の基盤となる道徳教育経営ブラン開発に関する総合的・実践的研究
Project/Area Number |
18530738
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
押谷 由夫 昭和女子大学, 人間社会学部, 教授 (50123774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 哲男 昭和女子大学, 人間社会学部, 教授 (00310392)
清水 満久 昭和女子大学, 人間社会学部, 助教授 (30341928)
有村 久春 昭和女子大学短期大学部, 子ども教育学科, 教授 (90310391)
松本 淳 昭和女子大学短期大学部, 第二部, 助教授 (10299969)
伴 恒信 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (70173119)
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Keywords | 道徳教育 / 学校・家庭・地域連携 / 道徳の時間 / 総合単元的道徳学習 / 道徳教育経営プラン / 道徳・社会的自立 |
Research Abstract |
今年度は3年計画の初年度であることから、基本的なデータ収集と現地調査を行った。 特に研究目的のうち、第1の現在出されている道徳教育のあり方についての提案のまとめ、第2の各都道府県レベルでの道徳教育の取組のまとめ、第3の市町村レベルの道徳教育の取組のまとめを中心に取り組んだ。 第1については、教育基本法の改正、教育再生会議の提案等マスコミをにぎわすさまざまな提案があった。それらを丹念に追いながら、これからの道徳教育のあり方についての多様な意見をまとめた。その中で共通するのは、今日における道徳教育の必要性と指導の困難性である。方法は多様であっていいが、論点としては、学校・家庭・地域の連携をいかに図るか。学校における道徳教育をより効果的に行う指導上の工夫について。たとえば、学校経営・学級経営の中核に道徳教育を位置付ける、各教科の特質に応じた道徳教育を充実させる、道徳の時間を教科にする、学習指導要領の中の道徳についてもっと分かりやすく改訂する、などの意見が出されている。これらの論争は、来年度さらに過熱すると予想される。それらを丁寧に追っていきたい。 第2については、滋賀県と茨城県について現地調査を行った。両県に関して研究代表者が道徳教育関係委員会の委員〔委員長〕をつとめていることから、内部に踏み込んだ資料を収集することができた。滋賀県は道徳教育「心の掛け橋」推進プランを作成し、道徳授業の地域公開をはじめ学校・家庭・地域連携の道徳教育を推進している。茨城県は「いばらき教育プラン」を5年ごとに改訂し教育の充実を図っているが、今年度から新たに5年計画が始まった。その中で道徳教育はきわめて重視されている。その具体的な事業として県民ぐるみの社会規範作りの運動をはじめ、ここでも学校・家庭・地域連携の道徳教育が強く打ち出されえている。さらに高等学校における道徳教育充実の一環として1年生に道徳を履修させるように独自の取組を計画している。それらに直接かかわらることができたことから来年度さらに具体化される経緯や実態を調査することによって本研究を充実させていきたい。 第3については、京都市、滋賀県栗東市、香川県豊浜町、徳島県藍住町の現地調査を行った。いずれの市町も道徳教育を強く推進していた。それらも学校が中心となるが、学校の取組の違いによってその地域の道徳教育の成果も大きく左右されることが把握できた。学校を中心としていかに家庭・地域と連携を図るか、また、その後押しを行政や地域の各種団体がどのように行うかが大きな課題として確認できた。 これらを踏まえて、次年度の研究を充実させていく。
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Research Products
(5 results)