2008 Fiscal Year Annual Research Report
広汎性発達障害幼児への身体を介した早期発達支援 -共同注意行動を指標として-
Project/Area Number |
18530753
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
森崎 博志 Aichi University of Education, 教育学部, 准教授 (60294857)
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Keywords | 発達支援 / 広汎性発達障害 / 共同注意 / 身体 |
Research Abstract |
平成20年度についても、幼児通園施設において発達障害児を対象に、動作法をベースとした発達支援を継続した。10名程度の子どもを対象に、週1回60分のセッションで、マンツーマンで援助者が訓練を担当し、スーパーバイザー(私)が全体の指導に当たった。 このような実践は、通園施設や学校、家庭など、日常の活動の中により広く取り入れられていくことが望まれる。このようなことから、自閉的な子どもを対象とした動作法の実践について、私自身の視点による新たな理論的な背景について整理するとともに、具体的な実践の手続きの在り方や、事例等を整理したものを研究論文として今回まとめた。加えて、本研究での実践を通し比較的経験の浅い学生や施設職員などに指導を続けた経験を基に、主に初心者を対象とした発達支援のハンドブックを作成した。今後、関係の諸機関等に配布するとともに研修会などを通して広く提供していく予定である。 また、今年度は、より重度な子どもも対象とし、関連する特別支援学校での自立活動として個別の実践も行った。これは、動作法をベースとした本研究の実践をより重度な子どもを対象に実施し、共同注意行動がどのように発達していくか、また全体的な発達の様相について検討しようとしたものである。その結果、重度の子どもにおいても一連の共同注意行動や、情緒面など他の側面も含め大きな発達的変化が見られた。これについては関係学会で事例研究として既に発表し、研究論文としてもまとめている。
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