2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
島田 伊知朗 北海道大学, 大学院理学研究院, 助教授 (10235616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 睦雄 東京理科大学, 大学院理学研究科, 教授 (40011697)
石川 剛郎 北海道大学, 大学院理学研究院, 教授 (50176161)
今野 一宏 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (10186869)
齋藤 睦美 北海道大学, 大学院理学研究院, 助教授 (70215565)
徳永 浩雄 首都大学東京, 郡市教養学部, 教授 (30211395)
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Keywords | K3曲面 / 6次曲線 / 超特異性 / 正標数 |
Research Abstract |
(1)Duc Tai Pho氏との共同研究により,標数5におけるArtin不変量が3の超特異K3曲面は単有理であることを証明した.これは,「すべての超特異K3曲面は単有理であろう」というArtin-Shioda予想に対する新しい肯定的証拠である. (2)複素数体上の代数的K3曲面上にあらわれる正規特異点の組み合わせをすべて分類した.この結果から,十分大きな標数における超特異K3曲面上にあらわれる正規特異点の組み合わせについてもいくつかのことが言える. (3)数体F上定義された特異K3曲面Xを考える.基礎体Fを複素数体に埋め込むことにより複素特異K3曲面が得られるが,その超越格子は埋め込みに依存する.これらの超越格子について考察した.応用として,複素特異K3曲面の定義体の有理数体上の次数に,下からの限界をあたえた.もうひとつの応用として,単純特異点のみをもつ6次曲線の数論的Zariski対を構成することに成功した.ちなみにこの仕事以前に知られていた数論的Zariski対は,次数12のものがただ一つあるのみである. (4)ふたたび,数体F上定義された特異K3曲面Xを考える.基礎体Fの有限素点Pに対し,XをPで還元してK3曲面X(P)が得られるとする.X(P)が超特異となる場合,X(P)のネロン=セヴェリ格子の中でのXのネロン=セヴェリ格子の直交補格子を考えることができる.この格子は負定値で階数2の偶格子となる.有限素点Pを動かしたときのこれらの格子を調べた.
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Research Products
(3 results)