2007 Fiscal Year Annual Research Report
アフィントーリック多様体上の微分作用素環とその応用
Project/Area Number |
18540002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 睦 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 准教授 (70215565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳川 浩二 関西大学, システム理工学部, 准教授 (40283006)
山下 博 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (30192793)
島田 伊知朗 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (10235616)
沼田 泰英 北海道大学, 大学院・理学研究院, 学術研究員 (00455685)
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Keywords | 微分作用素環 / 半群環 / トーリック多様体 / 特性多様体 / クリティカル加群 |
Research Abstract |
アフィントーリック多様体上の(アフィン半群環の)微分作用素環Dの構造及びその(微分作用素の)階数による次数環Gr(D)の構造の研究に関して以下の進展があった. 代数的トーラスの作用からDやGr(D)には自然に多重次数付けられている.以降,述べる加群やイデアルはその意味で斉次であるとする. 1.クリティカルD-加群の特徴付けを行い,単項生成の場合の分類を行った: クリティカル加群というのは,簡単に言うと,同じKrull次元を持つ加群の中で,最も小さいものである.例えば,Krull次元0のクリティカル加群はまさに単純加群ということである.逆に言うと,クリティカル加群は単純加群の一般化である.従って,クリティカル加群を知ることはネター環上の加群の理論において極めて基本的である.そこでまず,D-加群のKrull次元を言い換え,それとパラメータの分類を基にクリティカルD-加群の特徴付け,単項生成の場合の分類を行った. 2.半群がscoredなとき,Gr(D)のスペクトルを記述し,或る条件の下,単項生成クリティカルD-加群の特性多様体を記述した: 以前,Travesと共同で,Gr(D)がネターになるための必要十分条件は半群がscoredであることを示していた.そこでその場合のGr(D)の代数幾何的考察が問題となる.その第一歩としてGr(D)の素イデアルを記述した.それらはD-加群の特性多様体の成分の候補達であるが,或る条件をみたす素イデアルは単項生成クリティカルD-加群の特性多様体に一致することを示した.
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Research Products
(5 results)