2008 Fiscal Year Annual Research Report
アフィントーリック多様体上の微分作用素環とその応用
Project/Area Number |
18540002
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 睦 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 准教授 (70215565)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 博 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (30192793)
|
Keywords | 超幾何系 / D-加群 / 微分作用素環 / トーリック多様体 / 半群環 |
Research Abstract |
Aを有限個の整数ベクトルからなる集合とし, Aから定義されるアフィントーリック多様体上の微分作用素環をD_Aとする. D_AはAにより自然に多重次数付けられている. 以前, ある種の有限性を持つ多重次数付けられたD_A-加群のなす圏についてその構造を考察した. この研究を踏まえ, 平成20年度では, A-超幾何系における同様の圏0を考察した。 A-超幾何系はパラメーターベクトルがジェネリックなときはD-加群として(圏0の対象として)既約であるが, 一般には既約でない. そこで、圏0における既約加群の研究が重要になってくる. 既約加群について以下の結果を得た : 1. 圏0における既約加群を分類した : Aから定義されるアフィントーリック多様体のトーラス軌道とそこでのパラメータを格子で割ったもので分類される. 2. 圏0における既約加群Lの多重斉次なnonzero元をvとする. Iをvのワイル代数Dにおける零化イデアルとすれば, LはD/Iと表せる. そこで, Iの有限生成系を具体的に求めるという問題について考察した. まず, Iのどの有限個のweight spaceで生成できるかということについて, Aから生成される錐の面を使った言葉で表した. これにより, 計算機でIの有限生成系を具体的に求めるということが可能になった. さらに, Aから生成される半群が単体的かつscoredなときには, Iの有限生成系を具体的に記述した.
|
Research Products
(4 results)