2006 Fiscal Year Annual Research Report
線形関数方程式系を満たす解析関数の数論的性質についての研究
Project/Area Number |
18540012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
天羽 雅昭 群馬大学, 工学部, 助教授 (60201901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 三郎 群馬大学, 工学部, 教授 (10110397)
天野 一男 群馬大学, 工学部, 助教授 (90137795)
桂田 昌紀 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (90224485)
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Keywords | q-関数 / G-関数 / パデ近似 / 1次独立性 / 超越測度 |
Research Abstract |
関数方程式の鎖を満たすMahler型関数の特殊値についての研究を行い,次に述べる成果を得た。 第一に、Duverney,西岡両氏による結果(Acta Arith. 110,2003)を定量化するための新しい方法を開発した。これは、平成17年度科学研究費補助金(No.5540006)による補助を受けて開始した研究の継続であり、Galochkin氏の判定法(Moscow Univ.Math.Bull. 52,1997)を用いる当初の方法の難点(整数分の一での特殊値しか扱えない)を克服し、一般の代数的数での特殊値を扱うことを可能にするものである。 第二に、Duverney-西岡による帰納的方法を無限積で表される関数に応用した立谷氏による最近の研究に関して、いくつかの新しい知見を得た。特に、関数についての種々の性質を、純代数的に示す方法を見出した。これにより「当該関数の超越性は、非有理性から従う」という基本的結果が、立谷氏が仮定した数論的条件とは無関係に成り立つことが判明した。 さらに、当該関数の非有理性を判定する十分条件、および当該関数が有限な非有理度を持つための十分条件を得た。後者により、関数方程式の鎖を満たす無限積について、有限な非有理度を持つ具体例が初めて構成された。 これらは、オウル大学のK.Vaananen氏(研究協力者)と共同で行われた研究であり、さらに発展させてから、共著論文として発表する予定である。 研究代表者は,当該研究費補助金によりフィンランドへの渡航を行った(2006年8月27日〜9月24日)。具体的には,オウル大学のVaananen, Matala-aho両氏を訪ね,上記成果につながる研究討論を行った。
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