2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540022
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
野村 明人 Kanazawa University, 自然科学研究科, 准教授 (00313700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 達郎 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (90015909)
平林 幹人 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (20167612)
木村 巌 富山大学, 理工学研究部, 准教授 (10313587)
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Keywords | ガロアの逆問題 / 分岐 / 類数 / ヒルベルト類体 / 類体塔 |
Research Abstract |
平成19年度は,研究実施計画に記した「p群に対するガロアの逆問題」について主に研究した。主たる研究業績の概要は以下の通りであり,成果については学術雑誌に発表済みである。 pを奇素数とする。任意のp群Gに対して,有理数体Q上のガロア拡大K/Qでそのガロア群がGと同型なものが存在することは,Scholz(1936)により証明されている。そこで,ガロア群Gを実現するガロア拡大K/Qに「tamely ramified」という条件を付けるときに分岐するprimeをどこまで少なくできるか?という問題を考える。その最少個数をt-ram(G)で表しd(G)をp群Gの生成元の最少個数とすると円分体の理論よりd(G)≦t-ram(G)であることがわかる。d(G)=t-ram(G)という予想はあるが一般には未解決である。予想の解決を伝えた論文[Cueto-Hernandez,Villa-Salvador(2000)]もあるが,この中に本質的なミスがあることをPlans(2004,Pacific J.Math.)が指摘している。Plansは同じ論文の中でt-ram(G)の上からの評価(不等式)を与えた。本研究では,Plansの不等式を改良し,それが実質的な改良であることを示す具体例を与えた。さらに,Gが位数243以下の3群の場合にd(G)=t-ram(G)であることを証明した。これらの結果はArch.Math.に掲載予定(印刷中)である。今後の課題は,より多くの3群や5群について考察し,一般的にd(G)=t-ram(G)が成り立つことを証明することである。
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