2008 Fiscal Year Annual Research Report
非可換不足群をもつブロック多元環の加群圏の導来圏の構造について
Project/Area Number |
18540031
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
宇野 勝博 Osaka Kyoiku University, 教育学部, 教授 (70176717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅芝 秀人 静岡大学, 理学部, 教授 (70175165)
脇 克志 山形大学, 理学部, 准教授 (30250591)
功刀 直子 東京理科大学, 理学部, 講師 (50362306)
飛田 明彦 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (50272274)
馬場 良始 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10201724)
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Keywords | ブロック多元環 / ブルーエ予想 / パーフェクトアイソメトリ / デイド予想 / 森田同値 / 導来同値 / 不足群 / 導来圏 |
Research Abstract |
不足群が非可換なブロック多元環について、より構造が簡単な部分群のブロック多元環との関係を考察するのが当該研究の目的のひとつである。一方、パーフェクトアイソメトリの非可換な不足群をもつ場合への一般化についての研究が急速に進展している情勢に鑑み、当該研究も計画を若干修正し、パーフェクトアイソメトリ、アイソタイプ、および、導来同値の一般化についての考察を進め、以下の結果を得た。 1昨年度までの研究で、パーフェクトアイソメトリを拡張した概念である準パーフェクトアイソメトリ、および、アイソタイプを拡張した準アイソタイプを定義した。ただし、準パーフェクトアイソメトリについては、推移率が一般に成立しないことが判明し、それに代わるものとして、準パーフェクトアイソメトリと元のアイソメトリの合成が準パーフェクトアイソメトリになるための条件を求め、いくつかの場合にそれを証明した。なお、証明された準パーフェクトアイソメトリは、指標の不変量(不足数など)を保存するものである。 2上の条件を用いて、不足群の階数が2で位数が素数pの3乗である非可換群をシロー群にもつ群の主ブロックについて、準アイソタイプ予想を証明した。これは昨年度までの研究で得られていた結果を1の条件を用いて効率的に再証明したものである。 3不足数の階数が3のいくつかの揚合に準パーフェクトアイソメトリの存在を確認した。これらは、階数の低い一般線形群、シンプレクティック群の主ブロックの場合を含むものである。 4導来圏の対応について、ルキエブロックと呼ばれる特殊なブロック多元環を一般線形群の場合にも定義し、それに関連するブロック多元環の問の導来同値を示した。
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