2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
小須田 雅 琉球大学, 理学部, 助教授 (40291554)
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Keywords | Partition代数 / Party代数 / 複素鏡映群 / 中心化環 / Centralizer / 既約表現 |
Research Abstract |
平成18年度は,モジュラーParty代数の定義関係式と標準基底の決定とMurphy作用素の発見と直交形式による既約表現の構成に取り組んだ。 モジュラーParty代数P_<n,r>の定義関係式と標準基底の決定については,年度当初に早々に結果が得られたので,これについての論文をJournal of Knot Theory and its Ramificationsに投稿した。掲載の可否についてはまだ連絡を受けていない。またこの結果を用いて,直交表現の構成も試みている。この論文の執筆の最中,岡山大学の成瀬氏はP_<n,r>とP_<n+1,r>の中間代数P_<n+1/2,r>の生成元を明らかにした。P_<n+1/2,r>の関係式を求めるという作業も今後の研究として加わった。 Murphy作用素の発見と直交形式による既約表現の構成については,Ram氏がParition代数A_nについて構成したMurphy作用素の構成に関する手法をモジュラーParty代数に適用することにより,目標とされるものが得られることがわかった。これは,成瀬氏による結果である。モジュラーParty代数の次元が小さい場合には,直交形式による既約表現がこのMurphy作用素を用いて得られるものと一致することが確かめられたが,まだ次元が大きい場合についての証明がなされておらず,現在取り組んでいるところである。 ところで,Murphy作用素を適用してモジュラーParty代数の直交形式による既約表現を計算する過程で,かなり難しいと思われていたPartition代数A_nの直交形式による既約表現を構成出来る見通しが得られた。平成19年度以降は,モジュラーParty代数の直交表現だけでなく,Partition代数の直交表現の構成についても研究を進める予定である。
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