2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540059
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Research Institution | Toyama National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
小田 文仁 Toyama National College of Maritime Technology, 教養学科, 准教授 (00332007)
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Keywords | 有限群 / 代数 / カテゴリー / バーンサイド環 / マッキー関手 |
Research Abstract |
北海道大学大学院の吉田知行教授とバーンサイド環の構造,一般化,べき等元公式の応用等に関する共同研究を行なった.本年度では特に,吉田氏が導入した一般バーンサイド環,さらに,それを抽象化したアブストラクトバーンサイド環の理論を,ある有限群のp-セントリック部分群やp-ラディカル部分群のような,いろいろな部分群の束の構造の研究への応用として利用することに重点をおいて研究を行った.モジュラー表現論におけるフュージョンシステムと呼ばれる圏は,モジュラー表現論における様々な問題に深く関係しており,重要な研究対象である.そのフュージョンシステムのバーンサイド環が,p-セントリック部分群束の一般バーンサイド環と同型であるという結果が11.研究発表における雑誌論文として出版された.また,それらの束の構造のマッキー関手への作用に関する研究がうまく行くことが確認できた.今後論文の形にまとめる予定である.マッキー関手の公理に,環の構造を加えたグリーン関手や乗法的誘導に関する準同形をもつ丹原関手に関する可換なモノイドが与えるドレス構成法を応用した研究結果は投稿し現在一度目の改定作業中である.p-セントリックかつp-ラディカルな部分群の族は一般には一般バーンサイド環を構成できないが,それらの正規化群の族が,一般バーンサイド環になるという結果が千葉大学の澤辺氏との共同研究で得られた.この結果は学術雑誌に掲載予定である.
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