2006 Fiscal Year Annual Research Report
対数的スムース退化の相対対数的ドラームコホモロジー群上の混合ホッジ構造の研究
Project/Area Number |
18540060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
藤澤 太郎 長野工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (60280385)
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Keywords | 混合ホッジ構造 / ウエイト・フィルトレーション / 対数構造 |
Research Abstract |
対数的スムース退化の一つの典型的な例として、コンパクト・ケーラー複素多様体の多重円板上のセミ・ステイブルな・退化を当面の研究対象として取り組んだ。特に、特異ファイバー上に構成される混合ホッジ複体上に定まるウエイト・フィルトレーション達について考察を深めた。これらのウエイト・フィルトレーション達のそれぞれがモノドロミー・ウエイト・フィルトレーションに一致し、さらにお互いがカタニ・カプラン・シュミットの条件をみたす、すなわち(ある種の順序関係に対応して)相対モノドロミー・ウエイト・フィルトレーションをなすことは、既に本申請者のこれまでの研究によって明らかにされていた。ところが、今年度の研究の中で、これらのウエイト・フィルトレーションがさらに強い制限の下にあるのではないかと予想されるに至った。この予想とは、これらのウエイト・フィルトレーション達が(上述の順序関係に対応して)フィルトレーションの畳込みに一致しており、その結果としてカタニ・カプラン・シュミットの条件が得られるのではないかという物である。さらに研究を深めた結果、モノドロミーの対数をとって得られる射が、これらのウエイト・フィルトレーションと強い意味で両立する(strictly compatible)こととこの予想乏が同値であることが示されたのが現在の状況であり、この予想の成否については以前明らかではない。来年度当初の課題として取り組む予定である。
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